イスタンブールの人口流出、トルコ社会の今後は?

イスタンブールと生活の現状
The Guardianは6月24日、トルコのイスタンブールの現状について掲載。エルドアン大統領の政治を振り返り、地方への流出が続く社会的背景と現状を報じている。
反政府デモをきっかけに社会情勢が悪化
同記事では、イスタンブール大学の経済学部で働き、反政府デモをきっかけに地方へ移住した女性のインタビューを中心に現状を掲載している。
エルドアン大統領の手腕により金融政策や政治的な改革によって民主化されていくが、2013年に起きたトルコ反政府運動、反イスラム主義への攻撃、不安定な外交政策などイスタンブールでは観光・建設産業が減少。
全国的な失業率は15%近くになり、リラの崩壊によって生活は困窮している。トルコ統計研究所の人口動態のデータによると、2017年から2018年にかけて、合計59万5000人がイスタンブールを離れているという。
予想されるさらなる人口流出
インタビューの女性を含め移住者にはリベラルで文化的なエリートも少なくない。農産業や宿泊施設などを始め、新たなビジネスモデル、フリーランスでの仕事などそれぞれがビジネスを開拓している。
一方で伝統的な地域社会は閉鎖的であり、適合は簡単なものではない。ここ数年ストレス社会からの解放を求めて農村に移住する人は増えているが、理想と現実のギャップを受ける人は少なくないようだ。
だがトルコが政治的、経済的な危機を乗り越え成長しても、新たな雇用を求めて人口の流出は今後も続くと予測している。
(画像は写真ACより)
▼外部リンク
The Guardian
https://www.theguardian.com/