現在のトルコリラマーケット

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直近の発表予定 トルコ経済指標

  • 2019/09/16(月) 16:00 6月失業率
  • 2019/09/13(金) 16:00 7月経常収支
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 レポート

7月のトルコリラ相場の動向

7月のトルコリラ相場は堅調に始まりました。トランプ大統領がエルドアン大統領に、アメリカがトルコに対して経済制裁を行わないと約束したとのことで、本当に経済制裁が行われないことが認められながら、トルコリラが買われる展開になりました。アメリカとしては、ロシア中国イランと対立していて、これ以上敵を増やせない状態から、トルコに対してあまり強気になれない状態になっています。

消費者物価指数が改善でトルコリラが買われる

7月1日は米中貿易摩擦の改善期待で主要通貨が円に対して買われて、トルコリラも上昇しました。7月3日に発表された6月の消費者物価指数が予想の前月比0.05%と比べて0.03%とインフレが鎮静化しているのを好感されてトルコリラが買われました。インフレが鎮静化すれば、中央銀行が利上げをしないので普通は売り材料ですが、トルコ経済が好調になるのを好感してトルコリラが買われたということで、市場の関心は金利より経済の方に向いていると考えていいでしょう。

エルドアン大統領が大統領権限で中央銀行総裁を解任でトルコリラが下げて始まるもその後買われる

7月6日にトルコのエルドアン大統領が、トルコ中央銀行のチェティンカヤ総裁を更迭、後任にはウイサル副総裁が昇格で総裁に就任と6日早朝に官報に掲載された人事で明らかになり、それを嫌気して、月曜朝からトルコリラは下に大きく窓を開けて始まりました。しかし、エルドアン大統領が求める利下げを行われたのではないので、市場は落ち着きを取り戻し、徐々にトルコリラは買われました。チェティンカヤ総裁はエルドアン大統領に辞任を求められても拒否をしたとの話もあり、更迭の可能性は高く後任のウイサル副総裁もエルドアン大統領に利下げを求められて、今後利下げをする可能性は十分にあります。

ロシアからミサイルが届いたとの報道でアメリカとの関係悪化を懸念してトルコリラが売られる

7月12日にトルコ国防省から首都アンカラに近い空港にロシアから地対空ミサイルS400が届いたとの報道があり、トルコとアメリカの関係悪化が想定されて、それを嫌気してトルコリラが売られました。トルコリラは一旦持ち直すも再度売られて、18銭70銭を割り込むも10銭以上戻して引けました。

ロシアからのミサイルにアメリカが何故これだけ反応するか?

トルコがロシアから購入するミサイルは地対空ミサイルで、あくまでも防御だけのミサイルで攻撃力は無いです。なぜアメリカがロシア製のミサイルの利用を止めようとするのか?実はアメリカが怒っているのは、ミサイルではなくミサイルを誘導するレーダーの方です。レーダーの何が問題かというと、トルコにアメリカのステルス戦闘機F35を配備させると、レーダーにF35の機影が映り、そのデータがレーダーシステムに記録されます。ロシア側はレーダーシステムの点検と称して、記録を確認してF35に関するデータを入手できます。つまりロシア側にF35のステルス性のデータが筒抜けになりますから、アメリカはトルコにF35の引き渡しを拒否しました。

アメリカがトルコに経済制裁を行わないとわかってトルコリラが買われる

12日に下げたトルコリラですが大きく売られた後は買戻しが入り、土日にアメリカから経済制裁の発表が無く、15日の月曜から買われ始めました。18日にアメリカのトランプ大統領が「トルコにしばらく経済制裁を行わない」と発言したのを好感して、トルコリラが急伸、一時19円17銭まで買われました。しかし買われ過ぎとの判断から、トルコリラは売られて、引けは19円5銭で終わりました。

利下げ予想でトルコリラは売られ続ける

5日にトルコ中央銀行の政策金利の発表があって、市場では利下げ予想が大半を占めていました。ウイサル新総裁の中銀の独立性を維持するとの声明を信じて、利下げが行われないと判断する向きもあり、利下げが予想されながらもトルコリラを買う市場参加者も居て、トルコリラは大きく下げずに取引されました。しかし利下げ予想が大半なので、じわじわとトルコリラは値を下げて、トルコリラは18円を割り込むまで売られました。

トルコ中央銀行が予想を上回る利下げをするがトルコリラが買われる

25日のトルコ中央銀行の政策金利発表はエコノミスト予想の年21.5%を下回る年19.75%と従来の年24.0%から4.75ポイントも下げてきてトルコリラは一時急落しました。急落後は買い戻され18円64銭から18円83銭と値を戻し、その後ウイサル総裁の利下げはトルコ経済を活性化させるや利下げの打ち止め感をにおわす発言で、トルコリラが買われ始めました。26日になってもトルコリラは買われ続け、一時4月上旬以来の19円30銭台まで上昇しました。しかし買われ過ぎの反動でトルコリラは売られだして、引けは19円13銭まで値を戻しました。

エルドアン大統領はまだ利下げを要求

今回の利下げでエルドアン大統領は何らかの声明を出していなくて、利下げはエルドアン大統領には想定の出来事だと思われる。ただこれからさらに利下げを望むのか?市場参加者には気になるところであるが、エルドアン大統領は追加の利下げを要求してくるでしょう。実際に30日にアルバイラク財務相が追加の利下げを求めているとの報道があり、財務相がエルドアン大統領の意向を伝えていると思われます。

利下げ後トルコリラは上昇に転じる

25日に利下げ後トルコリラは一転下げた後買われて、少し戻して引けたのですが、翌日からトルコリラが買われだしました。利下げの打ち止め感から悪材料出尽くしで、トルコリラが売られる理由が無くなり、ヘッジファンドからの買い仕掛けが入りました。トルコリラは売り方の買戻しもあって、堅調に買われて4月上旬以来の19円68銭まで買われました。さすがにそこまで行くと買いが続かず、利益確定の売りも入って、トルコリラは一旦下げます。しかし押し目買いも根強く、下げた後も買われました。

週明けもトルコリラが継続して買われて4月上旬以来の高値に到達

週明けの29日もトルコリラが買い安心感から買われて、トルコリラは上値を更新します。さらに31日には、4月9日以来の19円68銭の高値を付けました。しかしその後は買われ過ぎと判断されて、売りに押されて19円46銭と始値よりも安く終わりました。

経済が為替レートを決める7月でした

トルコリラは、7月最初の消費者物価指数が改善してインフレ懸念が後退で、利下げの可能性が出てきたにも関わらずトルコリラが買われました。高金利通貨ならば、インフレ圧力の低下は利下げにつながりますから本来ならトルコリラは下げるはずでした。しかしトルコリラは、高金利ながら主要国通貨と同じく経済が好調という理由で買われました。この扱いはずっと続きます。せっかく買われて上昇したトルコリラですが、今度はエルドアン大統領が、大統領権限で中央銀行総裁を時事上の更迭という荒業に出て、利下げを強要、トルコリラは一旦下げますが、経済が好調ということで、トルコリラは少しずつ戻していきます。中央銀行の総裁が新総裁に代わっての政策金利発表で、予想を上回る利下げを行い、トルコリラは急落、しかし利下げ打ち止め感と利下げがトルコ経済を活性化させるとのことからトルコリラが買われだして、逆に高値を更新することに。と最初から最後までトルコ経済が為替レートを決めることとなりました。次回の政策金利発表まで、トルコ経済で為替レートが決まる流れが続きそうです。政策金利発表後もトルコ経済が決める流れは変わらないかもしれません。再度の利下げ要求も全く材料視されず、トルコリラを読むには金利よりも経済指標に着目していくことです。

編集部
ライター:編集部
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