Q3対外貿易予測 輸出は鈍化・輸入は増加

輸出は好調 高インフレで輸入が再び増加傾向
トルコ商業省は8日、2019年第3四半期の対外貿易予測を発表した。輸出予測は123.3と前月比で2.6ポイント減少、輸入予測は98.1と前月比で0.5ポイント増加であるとした。
前年同期比でみると、輸出予測は前年同期の118.0から5.3ポイント増加、輸入予測は前年同期の113.1から15ポイント減少しており、5月の貿易収支で赤字が大幅縮小されたという結果を折り込んでいる。
同省によると、公表されたデータは同国対外貿易会社における直近3ヶ月間の状況と期待を反映しているという。指数は100を基準に、100より大きい場合は期待値が上向きであることを示し、100未満であることは期待値が下向きであることを示す。

国内外に絶妙なバランスを求められるエルドアン政権
リラ安を武器に好調だった輸出だが、世界景気後退の影響は避けられないという予想なのだろう。また、高インフレにより内需を賄いきれず輸入が押し上げられていると推測できる。
先週金曜日には財務大臣から貿易収支黒字化についての発言があった。一方で、トルコ中央銀行総裁更迭など、トルコリラの通貨価値を巡る環境は不穏な空気に包まれている。
中銀総裁更迭も1リラ18.9円で踏みとどまる
8日の外国為替市場、USドルは先週金曜日に発表された雇用統計が良かったことを受けドル買いが進んだ。東京市場の取り引き時間内こそ円高方向へ動いていたが、ニューヨーク市場取り引き時間では一転して円安方向へ。1ドル108.7円台で取り引きされている。
原油価格は1バレルあたり57.44ドルと比較的安定している。
トルコリラは対円で先週金曜日の終値1リラ19.25円から窓をあけ、今週月曜日朝は1リラ18.71円から取り引きを再開した。週末に飛び込んできたトルコ中央銀行総裁更迭のニュースはネガティブサプライズとなることも予想されたが、1リラ18.9円台で踏みとどまっている。
(画像はプレスリリースより)
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商業省プレスリリース
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