6月鉱工業生産指数3.9%減少

製造業にかげり 輸出も減少傾向
トルコ統計局によると、6月の鉱工業生産指数は前年同月比3.9%減少、前月比でも3.7%減少した。項目別に見ると、採掘・採石は前月から回復したものの、製造業の後退は加速しているようだ。
6月の対外貿易指数も前年同月比で4.8%減少しており、世界経済の下振れリスクに伴う需要の減退により、原油安やリラ安の恩恵を生かし切れない状況だ。
失業率は高め
5月の失業者数は12.8%と、前月の13%から若干回復している。5月の雇用率は46.1%で、部門別に見ると、農業と建設業共に減少した。一方で、サービス業は増加しており、特に公共部門の雇用は2019年第2四半期457万人と前年同期比で10.6%増加した。
ディスインフレが現実化
7月の農産物生産者物価指数は前年同月比で22.2%増加したものの、前月比では1.06%減少しており、食料品の価格が落ち着いてきたことを示している。
金融市場への政治的干渉は強まる一方
トルコ中央銀行は8日、チーフエコノミストのハカン・カラを含む上級幹部のうち少なくとも9人を更迭したと複数のメディアが報じた。
更迭の理由は明らかにされていないが、7月に総裁を更迭したときと同様、金融市場への政治的干渉との見方が多数だ。
アンカラのビルケント大学経済学教授であるRefet Gurkaynak氏は、
「金融政策をさらに間違ったものにするだけでなく、真実を言う人はもういない。」(引用はRefet Gurkaynak氏Twitterより)
とツイートし、今回の人事を批判した。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
トルコ統計局プレスリリース(6月鉱業生産指数)
http://www.turkstat.gov.tr/
トルコ統計局プレスリリース(7月農業生産者物価指数)
http://www.turkstat.gov.tr/
Refet Gurkaynak氏Twitter
https://twitter.com/refetgurkaynak/