6月対外資産4.5%増加

6月対外資産2,394億ドル
トルコ中央銀行は22日、政府が国外に保有している資産(国際投資ポジション(IIP))は今年6月末の時点で2,394億ドルに達し、昨年度末と比較して4.5%増加したと発表した。
また、非居住者に対する負債は5,782億米ドルであり、昨年度末から3.2%の減少したという。
一方、IIPから負債を除いた対外純資産高(NIIP)は、今年6月末の時点でマイナス3,388億ドルだった。昨年度末の時点では対外純資産高マイナス3,683億ドルを計上しており、微増となった。
NIIPは純国際投資ポジションとも呼ばれ、IIPから国および民間が保有する外国資産(負債を含む)と外国人が保有する国内資産を差し引いたもの。

準備資産は増加 負債は減少
資産を項目別にみると、準備資産は96.3億米ドルと昨年度末から3.5%増加した。また、その他の投資は934億米ドルと昨年度末から5.3%増加した。さらに、通貨および銀行預金は485億米ドルと、昨年度末と比較して8.5%増加した。
一方、負債については、今年6月末の時点で、直接投資(株式およびその他の資本)は1,314億米ドルであり、前年末と比較して8.4%減少した。
リラ離れ?非居住者のリラ建て資産は減少傾向に
トルコ中銀によると、間接的な投資は1,353億米ドルと、2018年末と比較して3.6%減少した。特に、非居住者による保有株は288億米ドルと、2018年末と比較して2.9%の減少した。
また、政府が発行する国内債務証券(GDDS)の非居住者による保有は146億米ドルと、20.9%減少した。一方、非居住者によるユーロ債保有残高は499億米ドルと、3.5%増加した。
さらに、その他の投資は3,114億米ドルと、2018年末と比較して0.7%減少した。
国内銀行が保有する非居住者の外貨建て預金は、2019年6月末で332億米ドルに達した。一方、 2018年末時点でのトルコリラ建て預金は137億米ドルだった。
高金利のため貸付額は減少
銀行への外部貸付総額は756億米ドルと、昨年度末と比較して7.4%減少した。また、他のセクターの外部貸付総額は1,027億米ドルと、こちらも昨年度末から3.4%減少した。
トルコ中銀は、昨年6月以降、一週間ものレポ金利を段階的に引き上げており、昨年9月からは24%に設定していた。
(画像は写真ACより)
▼外部リンク
トルコ中央銀行プレスリリース
https://www.tcmb.gov.tr/