ムーディーズ格下げ トルコ財務省は客観性を疑問視


ムーディーズ「Ba3」から「B1」へ引き下げ
米国の格付け会社ムーディーズは14日、トルコの信用格付けを「Ba3」から「B1」へ引き下げた。今後の見通しは依然「ネガティブ」のままだ。
同社は、今回の引き下げは、14日に判明した経常収支の悪化、および債務不履行(デフォルト)の可能性が高まっていることが理由であると説明している。
トルコ財務省は現状を反映していないと抗議
この格下げ評価に対し、トルコ財務省は15日、
「ムーディーズによる今回の格下げは、トルコの現在の経済指標を反映しておらず、分析機関としての客観性と公平性を疑問視する。」(引用はトルコ財務省プレスリリースより)
とした。
また、トルコ財務省は、2018年末時点でトルコの負債総額は対GDP比156.8%であり、他の新興国よりも低い数値だとして、トルコ経済は堅調に伸びていることを強調した。
リラは続落
14日の外国為替市場、USドルは日本時間9時には1ドル18.3円台で取り引きされていた。ニューヨーク市場取り引き時間帯になって小反発し、1ドル108.59円で今週を終えた。
タンカー攻撃事件を受け、価格上昇が懸念されている原油だが、今のところ1バレルあたり52.51ドルで安定的に取り引きされている。
トルコリラは東京市場の取り引き時間内、1リラ18.4円台で推移した。しかし、ロンドン市場が始まって一時1リラ18.23円まで下落。この後再び1リラ18.4円台まで戻したのもの、4日連続で下落となった。
▼外部リンク
トルコ財務省プレスリリース
https://ms.hmb.gov.tr/uploads/2019/06/