6月経常収支黒字化を宣言 トルコ財務大臣

資金調達会社への支援拡大
トルコ財務大臣ベラト・アルバイラク氏は5日、イスタンブールで開催された第7回金融リース協会総会で、
「4年以内に、ダイナミックな構造、永続的で安定した方法を達成するための地盤を整えている。 」(引用はプレスリリースより)
と述べ、リースやファクタリングなど資金調達会社の重要性が増してきたことで、銀行以外の金融関係企業への支援を強化する方針を示した。

経常収支黒字化と高インフレ対策に自信
アルバイラク氏は演説の中で、喫緊の課題は経常収支の赤字縮小と高インフレへの対応であるとした。
経常収支については、昨年5月に576億ドルの赤字であったことろを今年4月までに86億ドルの赤字と大幅に縮小したことを強調し、6月にはAKP創設(約17年間)以来初となる黒字化を実現すると自信をのぞかせた。
また、高インフレへの対応として、6月のインフレ率は15.72%と落ち着きをみせており、購買担当者指数(PMI)が前月比で2.6ポイント上昇し、経済信頼指数も前月比7.6%上昇など、経済指標が景気回復の傾向を示していることから、年末には目標値の15.9%を下回るだろうとした。
経済成長を維持するための支援策は継続
アルバイラク氏は、インフレを抑制しつつ経済成長を維持する目的で、女性や若い起業家、農村開発などへの支援を継続すると明言し、今年度後半には雇用も回復すると予測した。
トルコリラの為替レートは対ドルで5月に6、先週は5.8と徐々にリラの通貨価値は復活してきた感もある。しかし、対米国やシリア情勢など、外部からの悪材料には依然として注意が必要だ。
円安でリラ高に
5日の外国為替市場、USドルは休場明けニューヨーク市場での取り引き開始後大幅円安に。1ドル108.46円で辛うじて踏みとどまっている。
原油価格は終日大きな変動はなく、1バレルあたり57.73ドル前後での取り引きだった。
トルコリラは対円で3日続伸。1リラ19.25円で今週を終えた。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
トルコ財務省プレスリリース
https://www.hmb.gov.tr/haberler/