米国は「F-35」をトルコへ売却しない

非常に厳しい状況
米国トランプ大統領は16日、ホワイトハウスで開かれた内閣会議で、記者団の質問に対し、トルコへ最新鋭ステルス戦闘機「F-35」を売却しないことを明言した。
トルコがロシア製のミサイルを入手してしまった以上、防衛上の理由から「F-35」を売却することはできないとの考えだ。
しかし、トランプ大統領は、
「彼らは非常に厳しい状況に置かれている。そして、私たちが置かれているのは非常に厳しい状況だ。」(引用はプレスリリースより)
と語り、エルドアン大統領との関係は良好であるものの、トルコは擁護しないとの姿勢を示した。
不公平だ!
トランプ大統領は、米国前政権が米国製ミサイルシステム「パトリオット」の販売を拒否したことが原因でロシア製の「S-400」を購入しなければならなくなったとの見解を示しており、この状況を「不公平」だと表現している。
また、トルコが発注済みの100機を超える「F-35」から利益を得られなかったとして、ロッキード社に同情する場面もあった。
中東問題から手を引きたいトランプ大統領
同じ会議の中で、米国がイランからの石油輸入を禁止している経済制裁について、その効果が出始めているとの報告もあった。
また、シリア情勢について、米国は既に役目を十分に果たしたとして、
「シリアは自分たちで問題を解決できるはずだ。」(引用はプレスリリースより)
と発言しており、7,000マイルも離れた米国ではなく、近隣のイラン、ロシア、イラク、トルコが支援すれば良いとの見解を示した。
中東緊張緩和の可能性 原油価格は下落
16日の外国為替市場、USドルはドル買いが優勢。1ドル108.24円で推移している。
ホワイトハウスでのトランプ大統領発言により、イラン情勢が進展し、中東での緊張状態が緩和する可能性が出てきたことを受け、原油価格は下落した。1バレルあたり57.6ドル付近で取り引きされている。
トルコリラは対ドルでは1ドル5.71をキープ。対円でわずかに値上がりし、1リラ18.9円台で推移している。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
米国トランプ大統領 ホワイトハウス記者会見
https://www.whitehouse.gov/